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――3連覇こそ逃しましたが、今季もホークスはCSへと駒を進めました。今季のホークスの戦いはいかがだったでしょうか?

本間　昨季からあれだけの戦力がチームを抜けていながらのこの成績ですから、本当によくやったと思います。スタッフ、選手たちは満足していないとは思いますが。

――主力が抜けた上に、ケガ人も相次ぐチーム状況でしたね。

本間　本当にそうでしたね。今季は近年でもまれに見るほどの厳しいチーム状況だったと思います。ただ、その中で出番を与えられた選手たちがしっかりと結果を残しましたし、チャンスを活かしました。3位ではありますけど、良い1年になったのではないでしょうか。

――具体的に、どの選手が印象に残りましたか?

“エースの自覚”が感じられる攝津正

本間　まずは、なんといっても攝津正ですね。“エースの自覚”というのがヒシヒシと感じられましたし、本人も自分が引っ張らなければいけない状況というのを分かって挑んだシーズンだったと思います。それであれだけの結果を残しているんですから、素晴らしいですよね。あとは、今宮（健太）、武田翔太といった若手たちもよく頑張ったと思います。戦力が抜けて生まれたチャンスで、しっかりとそれを活かして自分のポジションを勝ち取り、さらにチームにも貢献しました。チームにとっても、彼らの若手の活躍っていうのは大きいですよね。

――いよいよCSが始まりますが、ホークスにとってはどのあたりがポイントとなるでしょうか?

本間　ベタなところですが、やっぱり初戦が大事になってくると思います。今季は3位から勝ち上がりを目指す立場。上を目指すためにも、先手を取って勢いに乗れるかどうかが非常に重要だと思いますので、先発が予想される攝津の右腕にかかるところが大きいですね。

――攻撃面ではどうでしょうか?

いかに内川の前にランナーを貯められるかがポイントとなる

本間　攻撃では、いかに内川（聖一）の前にランナーを貯められるか、といったところがポイントになると思います。内川は今季、チームに多くのケガ人が出た中で、唯一中軸として打線に座り続けた頼れる選手です。序盤は苦しんでいましたが、最終的には3割に乗せてきている辺り、さすがですよね。CSでも、彼の打棒に期待がかかりますので、彼の前後に誰を据えるかが、ポイントになると思います。

――本間さんが期待する選手は?

内川の前で今宮を使うことで一気にチームに勢いが生まれる

本間　攻撃面では内川はもちろんですが、今宮にも期待しています。彼のようなパンチ力もあってイキイキとした選手が活躍すると、チームに勢いも生まれますからね。下位を打つことも多いですが、彼が2番を打って内川の前で存在感を出せると、一気に勢いも生まれてくると思います。また投手では、今季見事に復活を遂げた中継ぎの藤岡（好明）の登板も楽しみです。先発陣に若手も多いですし、短期決戦では早めの継投をする機会も多いと思いますので、シーズン終盤では重要な場面で出てきて抑えてきた彼が、どういうピッチングを見せてくれるかというのも、楽しみな部分のひとつです。

――ありがとうございます! 　それでは最後に一言、お願いします。

本間　はい。ホークスにとっては長く悪夢が続いてきたポストシーズンですが、昨季は見事に日本シリーズへと勝ち上がりましたし、今季のチームも可能性はあると思います。勝ち抜ける確率は、期待値も込めて半々ぐらいですかね（笑）。僕が現役のときは、野手にすごくプレッシャーがかかったのを覚えています。今季はその壁を、若手含めた新しい面々の力で切り拓いてくれることに期待したいと思います。