• 全試合徹底解説CSファイナルステージ第1戦 2012.10.17 UPDATE

    全てが決まったラッキー7の攻防

    日本シリーズ進出を懸けた決戦の第1ラウンドは、鮮やかな逆転劇でファイターズが先勝! 本拠地の熱い声援を背に、大きな勝ち星を手に入れた。

    中盤までは互いに譲らぬ試合展開だった。ファイターズ・吉川光夫、ホークス・陽耀勲の両先発による凄まじい投手戦が展開され、ともに150キロを超えるストレートを中心に、テンポの良い、かつパワフルな投球で凡打の山を築いていく。吉川は6回まで被安打4、7奪三振、一方の陽は6回6奪三振で、ヒットわずか1本に封じ、ともに失点は0。ファイナルステージに相応しい緊迫した展開で試合は終盤戦へ。

    試合が動いたのは7回だった。この回先頭の2番・本多雄一が内野安打で出塁。その後、内川聖一がライト前ヒットで続き、ホークスは無死1,2塁のチャンスを得る。続くペーニャ、小久保裕紀はそれぞれサードゴロ、三振に倒れるも、6番・多村仁志がバットを折られながらもセンター前に落とすタイムリーで2点を先制し、ホークスが待望の先制点を奪った。これで試合はホークスムードで進むかと思われた。

    しかし、勝利を生む逆転劇は直後に訪れた。ホークスの歓喜のムードを、ファイターズ1番・陽岱鋼が会心のセンター前ヒットで切り裂くと、2番・杉谷拳士が送り、1死2塁で打席には3番・糸井嘉男。カウント2-1からの4球目、この試合で初めて得点圏に走者を置いたホークス・陽のスライダーが高めに浮く。これを、ここまで2三振だった糸井が逃さず真芯で捉えると、打球は弾丸ライナーでライトスタンドへ――。一振りで試合を同点へと引き戻し、札幌ドームは大声援に包まれた。火が付いたファイターズ打線はこの後も、中田翔、小谷野栄一のヒットで1死1,3塁のチャンスを演出。ここで代打・二岡智宏がホークス・森福允彦の初球を叩くと、これがライト前へ落ちるタイムリーとなり一気に逆転に成功。7回の攻防が、初戦の勝敗を運命づけた。

    レギュラーシーズンには本拠地で2勝7敗1分と相性の悪かったホークスに対して先勝。さらに、パ・リーグCSにおける“初戦ジンクス”も健在の中で、ファイターズが日本シリーズ進出に向け、大きな大きな1勝を勝ち取った。

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