長いペナントレースもいよいよ終盤!! 混“パ”を抜け出してペナントレースを制するのはどのチーム?
クライマックスシリーズ出場圏内となる3位争いも見逃せない!!
各チームのリーグ優勝・クライマックスシリーズ出場権争いの鍵を握る選手をピックアップ!!
2010年の日本一から、昨年最下位に転落したマリーンズのエース・成瀬善久の今季にかける思いは強かった。5月4日・ライオンズ戦での今季初完投勝利を皮切りに春先に6連勝。特に交流戦では6月2日のドラゴンズ戦で今季初完封、6月10日のジャイアンツ戦では1失点完投と、交流戦最多タイの4勝を挙げた。シーズン序盤は存在感を十分に発揮し、7月27日のホークス戦には早くも4年連続2ケタ勝利となる10勝目も記録した。
しかし、8月中旬以降は連敗が続き、「勝ち方が分からない」とこぼすなど苦しんでいる。西村徳文監督が「ゲームを作っている」と全幅の信頼を置く左腕の輝きなくして、マリーンズのCS進出はない。ここからがエースの正念場となる。
8月まで首位を走っていたチームをけん引したのは、左打席でのシュアな打撃が持ち味の角中勝也だった。今季は4月中旬に1軍に昇格し、すぐさまレギュラーに定着。彼が打点を挙げた試合でチームは13連勝という不敗神話も作った。交流戦では6月16日のタイガース戦から3試合連続猛打賞を記録し、交流戦トップとなる打率3割4分9厘の数字を残した。その後も出場を続け規定打席に到達し、7月には一時、打率3割3分で打率リーグトップの座にも立った。
その後、チームの勢いが落ち、CS進出へ苦しい状態は続いているが、角中はリーグ上位の打率を粘り強くキープしている。甲子園経験はなく、四国アイランドリーグを経てプロに入団した苦労人・角中。チームを再び上昇させる打撃を披露できるか。
ここ数年伸び悩みを見せていた根元だが、今季はオープン戦で打率2位の3割9分と好成績を残すと、「2番・ショート」で2007年以来の開幕スタメン出場をつかみ取った。その試合で2点タイムリーを打つなど順調なスタートを切ると、6月17日のタイガース戦では今季1号本塁打を含む4安打。8月30日のイーグルス戦ではチームを4連勝に導く決勝2ランを放った。「たまたま」と本人は謙遜するが、自己最多の3本塁打を大きく上回る本塁打数を記録。意外性のある打撃と持ち味である巧打を評価されて、9月12日からは3番に抜擢されている。
2010年に控えとして日本一を経験した背番号32。レギュラーの座を掴んだ今年、このままでは終わりたくないはずだ。
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